石川県は、日本海に面し、豊かな自然と歴史的な文化を持つ地域です。そのため、おせち料理にも石川県ならではの伝統や食材が色濃く反映されています。
石川県は加賀野菜の産地として有名で、おせち料理にもこれらの野菜が多く使われます。特に「金時草(きんじそう)」や「加賀れんこん」、「五郎島金時(さつまいも)」など、地域特産の野菜を使った料理が並びます。これらの野菜は、彩り豊かで栄養価が高く、おせち料理に華を添えます。
能登半島は豊かな漁場であり、石川県のおせちには新鮮な海の幸が多く含まれます。特に、ブリやカニ、甘エビなどが人気で、これらの魚介類は祝い膳に欠かせません。冬に獲れる「寒ブリ」は特に脂がのっており、刺身や照り焼き、ブリ大根などの料理として供されます。
石川県の郷土料理「治部煮(じぶに)」は、おせち料理の一品としても親しまれています。鴨肉や鶏肉を使い、野菜と一緒に煮込む料理で、葛でとろみをつけるのが特徴です。独特の甘辛い味付けが、新年の食卓を温かく彩ります。
金沢は和菓子の街としても知られており、正月のおせちにも和菓子が加わることがあります。特に「練り切り」や「きんつば」、「あんころ餅」など、華やかな見た目と繊細な味わいの和菓子が、食後の楽しみとして提供されます。
石川県は発酵食品の生産が盛んであり、おせち料理にも発酵食品がよく使われます。特に「かぶら寿し」や「なれずし」が有名で、これらの料理は正月の祝い膳に欠かせない存在です。かぶら寿しは、ブリを千枚漬けにしたかぶらで挟んで発酵させたもので、豊かな風味と酸味が特徴です。
石川県のおせち料理には、地域の歴史や文化が反映されています。
石川県は輪島塗の産地として有名であり、特別な時期には輪島塗のお重が用いられます。黒漆や朱漆で装飾された豪華なお重は、新年のおせち料理をより一層華やかに演出します。
石川県では、寒ブリが「福を呼ぶ魚」として親しまれており、おせち料理にも特別な意味を持って取り入れられています。年末になると、寒ブリを求めて多くの家庭が市場に足を運び、家族で新鮮なブリを味わいます。
能登半島では、冬になると「なまこ酢」がおせちに加えられることがあります。新鮮なナマコを薄切りにし、酢でさっぱりと味付けしたこの料理は、口直しとしても最適です。
金沢市は金箔の産地として有名であり、おせち料理にも金箔が使われることがあります。特にお重の飾りとして、金箔が料理に添えられることがあり、豪華で縁起の良い演出がされています。
【まとめ】
石川県のおせち料理は、加賀野菜や能登半島の海の幸を活かした豊かな内容が特徴です。郷土料理の治部煮や発酵食品、金沢の和菓子など、地域特有の食材や技法が取り入れられ、歴史や文化を感じさせる味わいが楽しめます。また、輪島塗のお重や金箔を使った飾り付けなど、石川県ならではの華やかな演出も見られます。寒ブリやなまこ酢といった伝統料理が、新年の祝い膳を彩り、石川県の豊かな食文化が詰まったおせち料理が楽しめるのが特徴です。
おせちのネット通販で圧倒的な人気なのが匠本舗です。毎年かなりの数が売れているので安心して注文することができます。
どこにしようか?と迷っている方はこの匠本舗を利用すると間違いないでしょう。
オイシックスのおせちも人気ですね。素材にかなりこだわっているおせちです。
創業117年の伝統ある旅館である加賀屋からもおせち料理は販売されています。総料理長厳選の素材を贅沢に使用し、心を込めて用意してくれていますよ。盛り付けや重箱選びにまでかなりこだわっています。
2024年の加賀屋のおせちのテーマは「福始」らしいですよ。
【住所】石川県七尾市和倉町ヨ部80番地
【電話番号】0120-80-9210
【公式サイト】https://www.kagaya-onlineshop.com/html/page1.html
のとやのおせちは職人が手作りで冷凍を使わずひとつひとつ丁寧に生お節を作っています。なので数にもかぎりがあります。
金沢の老舗旅館の板長が心を込めて作っていますよ。
彩りとなりますように、エビの赤、数の子の黄色、黒豆の黒をバックに金箔を使っています。
【住所】石川県小松市粟津町ワ85
【電話番号】0761-65-1212
【公式サイト】https://www.notoya.co.jp/m/osechi.html
ANAクラウンプラザホテル金沢のおせちは厳選食材と各料理長のこだわりを詰め込んでいます。
定番の三段重・二段重をはじめ、二人でもちょうどいいペア二段重や和洋中の逸品を集めたプレミアム一段重、洋風オードブルと色々取り揃えられています。
【住所】石川県金沢市昭和町16番3号
【電話番号】076-224-6111
【公式サイト】https://www.anacrowneplaza-kanazawa.jp/event/osechi/
金沢浅田屋は慶応3ねんに創業した数寄屋造りの宿です。
この金沢浅田屋もおせちを販売していて、和風2段重「寿」と和風1段重「慶」が用意されています。人気ですので売り切れに注意です。
【住所】石川県金沢市南塚町58
【電話番号】076-240-7755
【公式サイト】https://www.shop-asadaya.com/
つば甚では板前による伝統の味とげんせんされた食材を用いて、一つ一つおめでたい意味のある料理をお中に詰めてくれています。
和三段重、和二段重、和一段重が用意されています。
【住所】石川県金沢市寺町5-1-8
【電話番号】076-241-2181
【公式サイト】https://tsubajin.co.jp/lp_osechi/
料亭 大友楼は石川県金沢市にある料亭です。
おせち料理も販売していて「慶」「初春」「雅」が用意されていますよ。
【住所】石川県金沢市尾山町2−27
【電話番号】076-221-0305
【公式サイト】https://ootomorou.co.jp/news/493
ホテル日航金沢では和洋中それぞれの料理長が腕を振るう「和洋中羽三段重」のほか、伊勢エビやアワビ、能登牛、フカヒレといった豪華な食材を盛り込んだ「和洋中プレミアム」、和の技を堪能する「和食二段重」、上質な洋食料理を少人数で楽しむ「おせちオードブル」が用意されています。
【住所】石川県金沢市本町2-15-1
【電話番号】076-234-1111
【公式サイト】https://www.hnkanazawa.jp/news/single.php?id=84
石川県金沢市のおせちには、金沢ならではの特徴といったものは特にないように思います。強いて言えば他の地域より比較的華やかなことが多いかなというくらいです。
元城下町であるためか、正月のみならず年間行事はしっかり華やかに行う傾向があります。
加えておせちによく使われるくわいは、金沢を含む旧加賀国で栽培される伝統的な野菜「加賀野菜」の1つです。とても高い栄養価とポクポクとした食感が特徴で、おせちには「くわいのように(仕事で)芽が出ますように」という願いを込めて入れられています。
一方、お雑煮にははっきりとした特徴があります。それはほとんどどの家庭においてもシンプルなものであるということです。
セリと柚子を使ったものが最も知られているようですが、実際のところ具については各家庭によりかなりばらつきがあります。私の周りではねぎと紅白かまぼこというパターンが多かったですね。
かまぼこのみ、三つ葉とかまぼこ、セリとかまぼこ、ねぎのみというパターンもあります。ちなみに私の家ではねぎと鶏肉でしたが、他に鶏肉を使っている家庭は金沢では見たことがありません。
また、餅は角餅です。丸餅を使っている家庭を少なくとも私の周りでは見たことがありません。
強火でサッと火を通し形を残した方が見栄えは良いのでしょうが、焼かずにじっくりと柔らかく煮るパターンが多いですね。
加えて具がシンプルな分、味は比較的濃いめです。言い換えればお出汁の味がほとんどそのままお雑煮の出来に直結するので、お母さんたちの料理の腕が厳しく問われる料理でもあります。
私の家では昆布にかつおだしというわりとズボラな方法を取っていましたが、他の家庭では出汁の取り方にこだわったり、秘伝の出汁の材料があったりするそうです。
おいしいところのお雑煮は本当においしいので、もし食べることがあったならぜひどうぞ。